ギリシャ芸術の圧倒的な素晴らしさを受け継ぎ、新たな独自の文化を花開いたのが、ローマ人です。
ギリシャ人の文化を受け継いだローマ人が継承・模倣しながら独自の表現を生み出しました。
特徴は、建築においてギリシャでは、長方体を基準にしていた神殿を円筒形に変えたことにローマ人の主な功績があるといわれます。
また、南フランスのニームにある水道橋「ポン・ヂュ・ガール」は、3段アーチの連続が力強く、美しい実用的な建造物です。
これは1世紀初めに作られました。実用ながら、芸術の域にまで高められた「作品」です。
絵画は、わずかしか残っていませんが、その迫真性で評価される「エル・ファイユームの肖像」などが有名です。
「女性の肖像」は2世紀に蜜蝋で描かれた作品です。また、モザイク(「パリスの審判」など)も、見逃すことはできないでしょう。
他にも、古代ローマ時代は、彫刻作品においてすぐれています。
たとえば、大理石の「ドミティウス・アヘノバルブスの祭壇」や「アラ・パキス」の浮彫が有名です。緻密で正確な写実による記録であり、いきいきとした人物が描かれています。
古代ローマは、圧倒的なギリシャ文化を継承してさらにそれに独自性を加味したうえで、素晴らしい芸術作品を生み出しました。
その後、14世紀にイタリアで始まる「ルネサンス」への橋渡しとして、特に彫刻や建築の面で大きな功績があった時代といえるでしょう。
ルーヴル美術館を訪れたら、ぜひ、この古代ローマの時代の作品を、前後の古代ギリシャからルネサンスへの時代の流れのなかでとらえてみてはいかがでしょう。
美術史において、古代ギリシャ、古代ローマからルネサンスへと至る美術の時代は、後の時代の美術にとって非常に重要な意味をもちます。
●古代ギリシャ時代
「裸」が非常に聖なるものとされ、美しい肉体には美しい精神が宿り、それは神に限りなく近いものとされた時代・・・それが、古代ギリシャ時代です。
■紀元前7世紀・・・アルカイック・スマイル期
・「バロス島のアポロン」
・「ランバンの騎士」など。
「アルカイック・スマイル」(太古のほほえみ)をたたえた生き生きとした表情が見られます。エジプトの影響から、「正面性の法則」もまだ残っている時代です。
■紀元前5世紀・・・クラシック期
ギリシャ彫刻の最盛期。
・「ポルゲーゼのアレス」
・「ウェヌス・ゲネトリクス」
上の2作はいずれも摸作です。
戦乱などの影響で、オリジナルの作品はほとんど残っておらず、今はローマ時代の摸作によってその姿をうかがい知ることができる程度です。
■ヘレニズム期
ギリシャ美術の到達点と言われる時代です。
・「ミロのヴィーナス」
・「サモトラケノニケ(勝利の女神)」。ルーヴル美術館に足を踏み入れたときにまず、最初にある作品です。
この後、このギリシャ芸術の圧倒的な素晴らしさを受け継いだのが、古代ローマ芸術です。
ギリシャ人の文化を受け継いだローマ人が継承・模倣しながら独自の表現を生み出したものです。
現存する絵画は少ないものの、その迫真性で評価される「エル・ファイユームの肖像」などが有名です。