パリには、3つの大きな美術館があります。
まずは、ルーヴル美術館、そしてオルセー美術館、ポンピドゥー・センターです。それぞれは、古代から現代までの美術史をうまく分担しています。
ルーヴル美術館が古代から1858年、オルセー美術館が2月革命から第1次世界大戦までの1858年~1915年、そしてポンピドゥー・センターが、1915年以降です。
ここでは、まずルーヴル美術館にある、古代オリエントと古代エジプトの作品についてちょっぴり予習してみましょう。
ルーヴル美術館の目玉のひとつ、「ハムラビ法典碑」は、この古代オリエントの珠玉です。
●古代オリエント
紀元前4000年紀から、チグリス・ユーフラテス川にはさまれたメソポタミアの地に発祥した美術作品を総称して「古代オリエント」と呼びます。
動物神を素材に表現したものが多いのが特徴で、豊かな表現力と重厚さを評価されています。
主な作品
初期の抽象文様の美しい陶器、くさび型文字の美しい陶器(ルーヴル美術館所蔵の「ハムラビ法典碑」など)、のほか、アラバスターの美しい「イシュタール女神像」や、「ダカン神殿のライオン」(強烈な表現力が素晴らしく、今にもかみついてきそうです!)、また、アッシリア帝国の力強さを体現しているかのような「有翼人面牡牛像」など、が有名です。
この後、美術史では、古代エジプト、古代ギリシャ、古代ローマ、そしてルネサンス、フランドル絵画、オランダ絵画、バロック、ロココ、新古典主義、ロマン主義、写実主義、印象派、点描派、そして後期印象派へと続き、さらに現代芸術の時代へと入っていきます。
●古代エジプト
エジプト王朝3000年の歴史と共に歩み、栄え、そして終止符を打った美術です。紀元前30年、クレオパトラの自殺によって終わりを告げました。
古代エジプトの人たちの言葉には、「美術」という意味に相当するものがなかったといいます。
彼らにとって、壁画に描かれているものは、死後の世界で必要な道具類であり、実用的な存在だったのです。
不思議なのは、この3000年もの間、その彫像、壁画などにほとんど変化が見られないということです。
古代エジプトの芸術作品の特徴
・人物は正面を向いており、型にはまったような姿勢と静かな表情をたたえています。その表情はほとんど変化がないのです。
著名な作品
・「アメンヘテブ4世と王妃ネフェルティティ」
・「書記坐像」
古代エジプトは、この後、古代ギリシャや古代ローマ、そしてルネサンスへと続くなかでもひとつ特別な存在価値を誇っています。現在、エジプトへピラミッドやスフィンクスを観に訪れるにしても
、このパリでエジプト古代美術に触れて、セットで鑑賞するとまたその感動もひとしおです。